HOME | 武内正樹へのメッセージ

どの作品も武内氏の人柄が伺えるような、穏やかな心の澄んだ人が撮ったんだと感じられます。
素敵なギャラリーに来れました。

kazue


空、道路、水たまり、光、光、光。
時には投げ出されたようなありのままの風景。猫たちの表情から野良暮らしの日常が伝わる。
武内正樹はいろんな生き物、風景を溺愛していると思っていたが、写真から伝わるのは溺愛ではなく、深い敬意だと気づいた。
面白い構図は、彼方からふらりとやってくる。物語はいつも身近にあるのに、言葉はいつも突然あふれ出す。
そして、ふいに沈黙が訪れる。彼の写真が、その循環に私を導く。
またいい作品に出会えました。感謝。
 
岡崎凛


秋田からの帰り道、7号線と高速が交錯する道を南下中、立ち寄ったドライブインの壁に秋田おばこの古いポスターを見つけた。秋田の美術館で何年か前に終わったはずの木村伊兵衛の写真展だった。このとき、物陰に隠れた秋田おばこを眺めながら、武内が送ってくれた島根美術館での森山大道展の図録があることを思い出していた。
武内に送ってもらった書籍が幾つか残っている。この森山大道「光の狩人」、彼は島根の学芸員も気に入っていた。寺島珠雄「南天堂」、この人と彼との交流は特別だったようだ。小野十三郎「冥王星で」、竹中労・かわぐちかいじ「黒旗水滸伝」、…アサヒカメラの特集「木村伊兵衛」と並んで本棚の少しいい場所でカッコつけている。

丹保敏隆


いろいろ思い出すとやはりちょっと切なくなります。
 
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会う機会は少なかったけど、顔を会わせるときは、ゆったりとした時間を用意してくれた。特段の用件もなく時間を過ごし、「今日は久し振りに人と話した」と言っていたのは何時のことだったろうか。四条通をはさんだ向こう側から撮られた写真が手元にある。
武内の写真をまとめて見ることは多くない。空や雲の写真が並ぶのは苦手だった。影が映り町が写ると面白くなった。花を撮った写真が好きだった。でも、花の名前を教えてもらったことがない。花より写真だったと思う。もっと、撮って欲しかった。
19年春に坂本での展覧会の案内があって、日程が合わず別の用事と併せて秋に出かけることにしたところ、坂本と比叡山の歩き方をメールで教えてもらうことになった。一緒に歩いてみたかった。いま、武内の叡山坂本を見たい。 
 
丹保敏隆


学生の頃、一緒に街角に撮影に出ると、いつも「ごんろくの125やな。」という具合に、手動露光のアドバイスを横でしてくれた。今、スマホで撮るのがほとんどだが、武内の声が聞こえてくるような気がする。
もう一つ彼の声を思い出すことがある。私は、車を運転しながら一人で歌を口遊むことがよくある。「同志社逍遙歌」がその一つだ。サークルの皆と酔いの中で歌った。「オーっ! どうししゃに すすみゆく わがじんせいは・・・」のところでの、彼の声や表情が好きで、今もそれを思い浮かべながら一人歌う。
「ごんろく」も「オーっ!」も私のたからものだ。
 
藤澤佳弘


※メッセージは、投稿日順ではありません。ランダム掲載となります。(2022年8月23日現在) 
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